EPAは血液を健康に保ち、血栓や高脂血症、動脈硬化や心筋梗塞、脳梗塞を予防するという働きがあるということが世界中の医学者によって研究され続けています。
　しかし、近年、欧米化で肉中心の食生活になり、魚中心であった日本人のEPA不足が深刻化。
よって動脈硬化などの血管リスクが上昇し、血管病といわれる病気を発症する人が年々増えています。
だからこそ、EPAを積極的に摂取して、日頃からリスクを予防するのが大切です！
引用元：
九州大学大学院医学研究院病態機能内科学・環境医学　久山町研究室（2011)

アザラシなどの海棲類を主食としていたグリーンランドの先住民族イヌイットは、冠動脈疾患（心筋梗塞）による死亡率がデンマークの白人に比べて非常に低いことが、1970年代の疫学調査により認められていました。
さらに、イヌイットでは魚やアザラシの脂肪に多く含まれるエイコサペンタエン酸（EPA）が血中に多く含まれていることがわかり、脂肪酸が注目されはじめました。これらの疫学調査から、EPAを多く摂取することにより冠動脈疾患（心筋梗塞）を予防できることが示唆されました。 引用元：
Dyerberg J, et al. Lancet 1978;2:117-9 Dyerberg J, et al. Scand J Clin Lab Invest 1982;42 (suppl 161):7-13 Bang H.O, et al. Am J Clin Nutr 1980;33:2657-61

血液中のEPAとAAのバランスのことを「EPA/AA比」といいます。

青魚に多く含まれるEPAが動脈硬化の進展を抑制するのに対して、
肉や植物油に含まれるリノール酸から体内で合成される、またはレバーなどに含まれるAAは、動脈硬化を進展させる作用があります。

バランスが悪いと要注意
EPA/AA比が高い、血液中にEPAが豊富だと、動脈硬化が進展するリスクは低くなることが分かっています。しかし、肉や植物油などの食事が増えると、体内の脂肪酸のバランスがくずれ、EPA/AA比が低くなります。すると、動脈硬化が進展し、動脈硬化による病気の危険性が高くなってしまうのです。 引用元：
Dyerberg J, et al. Lancet 1978;2:117-9 Dyerberg J, et al. Scand J Clin Lab Invest 1982;42 (suppl 161):7-13 Bang H.O, et al. Am J Clin Nutr 1980;33:2657-61

EPA/AA比を上げるには、EPAの摂取量を増やすことが必要です。

厚生労働省では、EPAを含むn-3系 多価不飽和脂肪酸の食事摂取基準として、
18歳以上の男性は1日あたり2000～2400mg
18歳以上の女性は1日あたり1600～2000mg
※脂質である多価不飽和脂肪酸の1種。
EPA、αリノレン酸、DPA、EPAなど。

引用元：
日本人の食事摂取基準 2015年版(厚生労働省)